トラウマなる歴史【サイレントヒル】を布教|1ページ完結の『あらすじ・つながり』ネタバレなしガイド

サイレントヒル|アイキャッチ画像 ゲーム

検索をかければ、【サイレントヒル】の作中年代情報は溢れんばかりに漂っている。

……だが、

「1ページ、スクロールのみで一気に読める年表はないのか!あと広告が鬱陶しい!」

そんな思いから【バイオハザード】の作中年表も構築した……
だから、私が【サイレントヒル】の年表も構築し、愛する同志をも増やすべく布教も兼ねる。

 

目次からのショートカットも可!

※2026年9月24日に発売された【SILENT HILL: Townfall】はまだ未反映。

サイレントヒルはどんなゲームなのか?

1999年3月に1作目が解き放たれ、現在も高い人気を誇る精神破壊ホラー…それが、【サイレントヒル(SILENT HILL)】。

舞台は、現実と虚構の狭間に存在する架空の街“サイレントヒル”。
心に闇を抱えた者を自らの異世界へと引きずり込む、“街そのものが生きている恐怖”である。

精神的・心理的なホラー演出や考察しがいのある深いストーリー、独特な世界観や狂気に満ちたクリーチャーデザインが魅力だ。

因果の繋がる作品のみ順番に遊ぶことを推奨するが、どれから触れようとなんら問題はない。

心理的恐怖や凄惨なる狂宴、どんな異形に遭遇しようと精神を保てる貴方には、ぜひその身を投げ出してほしい。

※扱うテーマにはトラウマ要素が多く、それが投影された異形や物語に拒絶を覚える者もいる。
ゆえに、このような要素が苦手であれば避けるのが賢明である。

あらすじなど不要な貴方へ!『因果律と簡易推測年表』

一部シリーズには“つながり”が存在する。

年代が具体的に明言されていない作品も多く、ほとんどが考察や作中の断片から導き出された推測の年表である。


【1960年代:日本】SILENT HILL f

シリーズ初の日本を舞台とした作品。

【ひぐらしのなく頃に】を手掛けた“竜騎士07”氏によるシナリオ。


【1970年代頃】SILENT HILL: Origins(サイレントヒル ゼロ)

 ↓

【1980年代頃】SILENT HILL

SILENT HILL: Originsから約7年後。

 ↓

【SILENT HILLから17年後】SILENT HILL 3


【年代不詳】SILENT HILL 2

作中の絶対年代は明確に確定していないため、本年表では年代を断定しない。

 ↓

【2000年代頃】SILENT HILL 4: THE ROOM

4と2に直接的な繋がりはないが、アパートの管理人フランク・サンダーランドは、SILENT HILL 2の主人公ジェイムス・サンダーランドの父親。


【2000年代】SILENT HILL: HOMECOMING
※日本では正式販売されていない。


【2010年代】SILENT HILL: DOWNPOUR

作中時期は2010年代とされ、2011年10月とする時系列資料も存在する。


【別時間軸】SILENT HILL: SHATTERED MEMORIES

初代SILENT HILLを再構築した作品。

ハリー・メイソンが娘シェリルを探すという基本設定を持ちながら、物語や設定は大きく異なるため、別の時間軸として扱う。


【特殊な時間軸】SILENT HILL: BOOK OF MEMORIES

シリーズ初のRPG作品。

“本”によって主人公の記憶と世界が書き換わる特殊な構造を持つため、通常の年代記からは孤立させる。

ネタバレはみたくない貴方へ!『あらすじ』

ネタバレなしで、あらすじをご案内(簡易推測年表順)。

SILENT HILL f

【主人公】深水 雛子(シミズ ヒナコ)


昭和の日本、山あいに佇む田舎町、戎ヶ丘(エビスガオカ)。

高圧的な父と従順な母、そして自らの将来(結婚)という途方もない閉塞感に押し潰されそうな少女、深水 雛子。

家族との衝突をきっかけに家を飛び出した彼女は、“千鶴屋”で友人と合流する。
しかし、突如として日常は崩壊を開始する。

町を呑み込む白濁の霧。
消え去る人々。
咲き乱れる不吉な赤い彼岸花。

迫りくる異形を打ち倒した直後、激しい頭痛とともに意識を失う雛子。

雛子が目を覚ましたのは、無数の鳥居が並ぶ幻想的でありながらも不気味な世界。
そこへ現れた狐面の男に導かれるまま、雛子はその世界へ足を踏み入れる。

変貌する町。
異世界の儀式。

ふたつの悪夢が、雛子の運命を呑み込んでいく。

SILENT HILL ZERO

【主人公】トラヴィス・グレイディ


普段は利用しないサイレントヒルを通るルートでトラックを走らせていたトラヴィス。

突如、眼前に現れた少女を避けるため、トラヴィスは咄嗟にブレーキを踏んだ。
幸い少女は無事だったが、その場を逃げるように去っていった。

トラヴィスは少女を追い、“サイレントヒル”へと足を踏み入れる。

燃え盛る一軒の家。

意を決して飛び込んだトラヴィスは、一人の少女を救い出す。
しかしその直後、意識が途絶。

トラヴィスは市街地で目を覚ますが、少女の姿は消えていた。
少女の安否を確かめるべく、アルケミラ病院にて院長に尋ねるが「いない」と告げられる。

さらに病院の奥へ進んだトラヴィスを待ち受けていたのは、異形の化物。

そして、鏡に映り込んだ少女に誘われるかのように、トラヴィスは鏡の中へと入り込んでいく。

悪夢はもう始まっている。

彷徨うトラヴィスは、やがてこの町で行われている“呪われた儀式”の真相とともに、自らの精神の底に封印した悲しき“過去”と向き合うことになる。

SILENT HILL

【主人公】ハリー・メイソン


ハリーは娘のシェリルとともに、観光地“サイレントヒル”へと車を走らせていた。
だが、突如ヘッドライトに照らされた少女を避け、車ごと断崖へ転落してしまう。

意識を取り戻したハリーは、シェリルの姿がどこにもないことに気付く。

娘を探して足を踏み入れた街は、深い霧に包まれ異形のクリーチャーが徘徊する“悪夢の世界”だった。

最愛の娘を探し、ハリーは“サイレントヒル”を探索する。
しかし、彼が辿り着くのはあまりにも残酷な“哀しい真実”だった。

SILENT HILL3

【主人公】ヘザー


ショッピングモール内のハンバーガーショップでうたた寝をしていたヘザーは、悪夢を見て目を覚ます。

父への電話を終えたヘザーの前に現れたのは、「君の出生に関わる人物に会ってほしい」と告げる探偵ダグラス。
不信に思ったヘザーはトイレの窓から逃走し、ダグラスを撒いてショッピングモールに戻ってくる。

だが、そこには先ほどまでの日常とはかけ離れた異様な光景が広がっていた。
ヘザーは、悪夢の中で見たような世界に迷い込んでしまったのだ。

逃げ惑うヘザーの前に現れたのは、クローディアと名乗る女。
クローディアは意味深な言葉を投げかけ、ヘザーになにかを思い出させようとしている。

しかし、ヘザーには理解ができなかった。

やがて、ヘザーは父の手記から真実を知る。

彼女は自身の正体を知るため、父“ハリー”がかつて訪れた“サイレントヒル”へ向かうこととなる。

SILENT HILL2

【主人公】ジェイムス・サンダーランド


ジェイムスの元に届いたのは、3年前に病気で他界したはずの妻メアリーからの手紙だった。

「思い出のあの場所であなたを待っている…」

混乱と疑惑を抱きながらも妻に会いたいジェイムスは、新婚旅行で訪れた“サイレントヒル”に向かう。

かつての面影を失い、深い霧に包まれた街で出会ったのは異形のクリーチャーと、妻に瓜二つな謎の女性マリアだった。

そして探索の果てにジェイムスが辿り着いたのは、メアリーと宿泊した“レイクサイドホテル”。

ここで、記憶の底に蓋をした“あまりにも衝撃的な真実”が明らかになる。

【リメイク】2024年10月8日発売

オリジナルにはなかった建物や、入ることができなかった建物を探索できるようになり、新たな謎解きも追加されている。

また、肩越しカメラによる視点へ変更され、エイムシステムや回避アクションも実装された。

そしてなにより、リメイク版はキャラクターの表情までもがリアルである。
…ジェイムス、本当はトイレに手を突っ込むことをこんなにも嫌がっていたのだ。

SILENT HILL4 THE ROOM

【主人公】ヘンリー・タウンゼント


サウスアッシュフィールドハイツ302号室の住人であるヘンリーは、毎晩悪夢を見るようになった。

それから数日後、自室が外界から完全に遮断されてしまう。
ドアは開かず、窓や壁も壊せず電話も通じない。

そして5日後、浴室の壁に巨大な穴が開く。
この穴から外への脱出を試みるが、穴を抜けた先に広がっていたのは異形が蠢く悪夢の世界。

ヘンリーはなぜ閉じ込められたのか?

ウォルター・サリバン。

21の秘跡。

やがてヘンリーは、302号室に隠された“呪われた過去”を知ることになる。

SILENT HILL HOME COMING

【主人公】アレックス・シェパード


軍人アレックスは怪我による療養を終え、故郷の“シェパードグレン”へと戻ってきた。

しかし、そこには以前の町の面影はなかった。

家に帰ったアレックスは、弟ジョシュアと父アダムが失踪したことを知る。
2人を探すため、隣町“サイレントヒル”へと足を踏み入れたアレックス。

彼はここで、シェパードグレンの“呪われた伝統”と、自身の“記憶の闇”に直面することとなる。

SILENT HILL SHATTERED MEMORIES

【主人公】ハリー・メイソン


雪が降りしきる街、“サイレントヒル”。

ハリーは娘のシェリルと遊園地へ出かけた帰りに、自動車事故を起こしてしまう。
ハリーが意識を取り戻すと、シェリルの姿がどこにもない。

目の前には、雪に覆われた静まり返った街。
娘を探し、ハリーはサイレントヒルを彷徨う。

 

……一方、カウンセリングを受ける人物がひとり。

 

変化していく世界。

そして、書き換えられていくハリーの“真実”。

『あなたの答え』が、世界を変えていく。

SILENT HILL DOWNPOUR

【主人公】マーフィー・ペンドルトン


囚人番号RS273A、マーフィー・ペンドルトン。

重罪犯用の刑務所への移送が決まった彼は、囚人たちを運ぶバスへと乗り込む。
そこには、明らかな敵意を向けてくる看守アン・マリー・カニンガムの姿があった。

道中で口論がきっかけとなり、囚人達を乗せたバスは横転してしまう。

バスから投げ出されたマーフィーが辿り着いたのは、激しい雨が降る街“サイレントヒル”。

マーフィーはここで封印された“記憶”と向き合いながら、事件の断片を拾い集めていくことになる。

彼はなぜ囚人となったのか?
看守のアンは、なぜマーフィーに敵意を向けるのか?

“あなた”が掴み取るのは『赦し』か『罰』か…。

SILENT HILL BOOK OF MEMORIES


“サイレントヒル”から届いた、差出人不明の誕生日プレゼント。
それは、自分自身の人生が記された1冊の不思議な“本”だった。

その晩から悪夢を見るようになった主人公は、本の力に気付いてしまった。

理想の人生を手に入れるのか。
それとも、歪んでいく現実に終止符を打つのか。

本を使い続けるのか、捨てるのか。

すべては、“あなた”次第。

シリーズの進化・迷走と持ち直し

1999年に誕生した本作は霧で視界を遮り、ラジオのノイズで敵の接近を知らせる“見せない恐怖”の完成形である。

恐怖の源を“外敵”ではなく、“人間の精神内面”に置いた点が革新的。
キャラクターの内面を具現化したクリーチャーは、プレイヤーの嫌悪感と好奇心を煽り散らかす。

実はこの【サイレントヒル】は、“スティーヴン・キング”の作品をゲーム化するという企画から始まった。
しかし、大人の事情により頓挫。

という話がある。

霧やその絶妙なる視界といえば【霧(ミスト)】だが、これが元になったとも断言されてはいない。

この霧は、ハードの性能が足りず遠方を表示することができなかったための苦肉の策だった。
だが、思いのほか効果的だったため、性能面がクリアされたあともサイレントヒルの特徴として引き継がれていくことになった。

という話もある。

そう、どこまで本当か、どれが本当かは謎。

とはいえ、【霧(ミスト)】もおもしろいよ。

その後、海外開発スタジオへの委託によりアクション性が肥大化。

【SILENT HILL Homecoming】
【SILENT HILL Downpour】

など、迷走期と揶揄される時代を迎えもした。

しかし、近年発売された【SILENT HILL 2】のリメイク版。
2025年9月25日に発売された【SILENT HILL f】。

シリーズは再び大きく動き始めた。

アクション性が強まり、迷走気味に…とは言ったものの、海外へ委託された作品であっても個人的に恐怖の濃度は1ミリも薄れていない。

みているだけなのに、どの作品にもジメッとした言い知れない恐怖がある。

極限の絶望へ叩き落とす『最恐の作品』はどれ?

全部に違いない。
そう、個人的にどれが1番怖いかは、決められない。

全作どれも、逃げることができない“静寂なる恐怖”が漂っている。

“夏の心霊特集”すら両手で顔を覆い、僅かな指の隙間からしか直視できない極度のビビりからすれば、この静かに精神を削り取る恐怖など正気の沙汰ではない。

かつて我が父がプレイ中、マネキンのトラップで私を脅かしてきた時の絶望感と絶叫は一生忘れることはないだろう。

そう、この作品はストーリーとは関係のないトラップが仕掛けられていることも多々あるのだ。

“迷走”と言われた時期の作品ですら、私に言わせればアクションがどうあれ、恐怖でしかない。

【ダウンプア】をほんの数分だけ代行プレイした際も、超絶俊敏なスクリーマーに抱き着かれて秒で絶叫、コントローラーを即座に父へと返してあげたくらいだ。

世間でも個々の怖いランキングはまちまちだが、初期の1作目~4の中で順位が付けられていることが多い印象。

人間の“闇”が具現化する魅力

なぜこれほどまでに重く、苛烈で、鬱々とした世界に惹きつけられるのか?

単なる“勧善懲悪”では終わらないからだ。
これは、サイレントヒルの最もおもしろいところかもしれない。

そう、主人公すらも完全な“正義”ではないのである。
対立する狂信者や敵勢力にも、歪んだ絶対の“信念”が存在する。

主人公から見れば“敵”であっても、敵から見れば主人公が“敵”なのだ。

“敵”にも壮絶なる人生を送ってきた背景が存在する。
そうして、心が歪み、破滅する…見ていて段々としんどくなるのだ。

しかも、作品によっては主人公自身が“真の邪悪”へと堕ちることも……

全作複数のエンディングが用意されているが、“ハッピーエンド”へ到達する者は皆無に等しい。

さらにはプレイ中の“回復回数”や“敵の殺戮数”といった無意識の行動が、そのままプレイヤーの性格診断(運命)となって結末を変化させる作品も存在する。

精神を叩き割る『サイコロジカルホラー』の真髄

クリーチャーの接近を知らせる“ラジオのノイズ”、裏世界の不気味悪い“金属音”。

さらに、“サイレントヒル”に存在する宗教団体により強まる、神秘的、非科学的、神だとかのオカルト要素と人間の狂気。

心臓を止めてくるジャンプスケアもあるが、基本的には静寂なる恐怖を煽る。
どこにいても空気が重たく安心感など1ミリも得られない空間しかない。

常に「いつなにが起きるかわからない」という絶望的な緊張感が精神を侵食し、とっとと脱出したい(電源を切りたい)という不安感を募らせてくる。

バイオハザードの恐怖とはまた違い、精神を極限まで削りとられる『サイコロジカル(心理的)ホラー』なのだ。

心の罪が肉体を持ったクリーチャーたち

舞台となる“サイレントヒル”は、訪れる人間の“心理”を投影する。
そう、この街に蔓延るクリーチャーには、罪、恐怖、欲望、抑圧などを象徴するようなデザインが多く存在するのだ。

奇抜なデザインから、“そのまんま”なデザインまでさまざま……

具合が悪くなるプレイヤーも存在する。

※かなりショッキングなため、トラウマ的要素が苦手な貴方はクリーチャーを検索すらしてはならない。

生理的に受け付けられない1位は“アブストラクト・ダディ”だと勝手に思っている。
奴はもう、言葉にするのも憚られるデザインである。

サイレントヒルと言えばどんなクリーチャーを思い浮かべる?

  • バブルヘッドナース
  • レッドピラミッドシング(三角様)
  • ウサギのロビー

あたりが象徴的…な気がしている。

ロビーはサイレントヒル3で登場した目が虚ろなウサギの着ぐるみであり、クリーチャーと言えるかは不明。
なにもしてこないように見せかけてはいるが、「絶対急に動くだろ」という狂気の圧を放っている。

クリーチャーのおぞましくも計算しつくされたこの様々なデザインが、主人公の心理や考察の材料になったりもする。

これは、サイレントヒルならではの魅力とも言える。

世界一怖い“バーチャルお化け屋敷”に挑む一般人主人公たち

主人公たちは全員、特別な訓練を受けていない“ただの一般人”である。
にもかかわらず、メンタルが強靭(狂人)すぎる。

私くらいになれば、たとえ我が最愛の家族を捜索しなければならなくとも、攻略などできない自信しかない。

それ以前に街に入りたくない。

断固として入らない。

夜の静けさとともに飛び込もう

数あるホラーゲームの中でも、トラウマ・罪・心的トラウマなど精神を極限まで削るような重いテーマが多く、人を選ぶ作品である。

だが、ハマる人はハマる。
一度足を踏み入れるともう抜け出せない。

小ネタもきちんと(?)散りばめられている。

302号室の壁の穴を覗けば隣人の衝撃的生活感を垣間見ることができる。
『犬エンド』や『UFOエンド』といった、すべての絶望を台無しにするネタエンドも用意されている。

ホラーゲームが余裕ならもちろん、ビビりでも観るだけならできるのであれば、ぜひ遊ぼう(観よう)!

この記事を書いた人
マツリカ

ゲーム・漫画・アニメなどのエンタメを愛するややヲタク!マツリカです。
  
気になった作品にはなんでも手を付けます。
実際に触れたことがある作品の感想・レビューを更新。
  
貴方が「遊ぶか・観るか・読むか」迷っている作品の参考になれば幸いです。

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