…乗用車……なぜ?
FFの世界で乗用車を運転することがどうにも解せなかった。
さらには黒歴史とまで言われる始末。
しかし、中古で1000円程度になったころ…
FFファンとしては遊んでおきたい心理が勝利。
結果、不満を多く感じつつも楽しめる作品だった。
そう、最初から網羅されていればかなり化けた作品なのではないか?
※重大なネタバレはしません。
ファンタジーの中に現実感があるちょっと斬新なFF。
世界観がアメリカ風で、自動車を運転し始めちゃう男子4人の固定パーティーのRPG。
FFらしさが薄く、さらに本編+補足コンテンツを網羅して完成する。
これらすべてが繋がると壮大な物語になるのが【ファイナルファンタジー15(FF15)】である。
ルシス王国の王子ノクティスが、グラディオラス、イグニス、プロンプトの3人の仲間と王都を発つ。
【発売】
2016年11月29日
【プラットフォーム】
PlayStation4/Xbox One/Microsoft Windows/Google Stadia
なぜ黒歴史といわれてしまうのか?
いざFF15を起動すると、車どころかスマホまで所持。
世界観は完全にアメリカン。
さらに会話には“小学校”や“高校”などのワードが飛び出し、ファンタジー感がほぼ皆無でビックリする。
ふぁんたじーとは?
さまざまな不便の中でも圧倒的に際立つのは、本編での説明不足。
その結果、DLC、映画、アニメ、小説などの補足コンテンツに情報が分散。
本編だけでは物語を理解しきれない状態となっている。
ネット上で『黒歴史』と語られることもあるFF15だが、最大の理由はここなのではないかと私は思っている。
さらには、突然始まるホラーゲームに発狂。
不便な移動と、消えゆくギル
移動以前に、まず彼らの言動に滅入ってくる。
序盤からハードな知らせを受けたのに、散策を再開した途端に「あちぃ」「疲れた」などを連呼。
しかも走るのが遅く、スタミナが切れると走れない。
絶壁は登るのにフィールド上のちょっとした岩場は登れない。
レガリア(車)なら多少速いが、それでも目的地が遠いと地味に時間がかかる。
しかし、現在は初めてハンマーヘッドに到着した時点でレガリアをオフロード仕様に改造可能。
通常タイプのレガリアだと道路しか走らないが、オフロード仕様にすると道路をはずれて走行できる。
そのため、発売当時よりはマシなんだと思う。
さらに、どこかのタイミングで飛行仕様にすることも可能。
ただ、運転が難しすぎる。
離陸はなんとかなるとしても、着陸に求める操縦レベルの高さに驚愕。
墜落しかしなくて笑えてくる。
しかも墜落すると、容赦なくゲームオーバー。
飛行仕様でないと行けないエリアも存在するが、行かなくてもクリア自体は可能。
結局のところ人力でもレガリアでも時間がかかるが、ファストトラベル機能がある。
しかし、毎回10ギルの支払いが発生。
さらに給油にも10ギル。
高い倍率でレベルを上げるためには高級ホテルに宿泊する必要がある。
チョコボに乗るにもギルが必要。
なんでもギルを吸い取られていく仕様である。
しかも戦闘でギルを獲得できない。
ギルを得るには、クエストを受けるかアイテムを売るかしかないのだ。
膨大すぎるサブクエストを経て気付くレベル上げの爽快感
サブクエの多さには驚いた。
しかし、メインクエストに関連するものはなく、お使い感が否めない。
行ったり来たりと無駄な時間がかかる上に、達成したら依頼人の元まで報告に戻らねばならない。
もうただの作業ゲーと化していた。
…それでも続けているうちに、経験値を貯め込んで2倍ホテルで一気にレベルを上げるという楽しみを見つけた。
ちょっとした爽快感が得られる。
サブクエをすべて消化しようとすると、メインストーリーがまったく進まない。
でも、サブクエをこなせば金欠になることもない。
強いのか弱いのか…スタイリッシュな戦闘がおもしろい
一気にレベルを上げると爽快感は得られたが、正直そんなに強くなった気はしなかった。
プロンプトとイグニスがすぐぶちのめされるのである。
続いてノクティスもぶちのめされ、挙句の果てにはゴリラまでピンチという始末。
確かにすぐ倒せるようになった敵もいたが、敵の方が20以上もレベルが低いのにずいぶんと硬い敵がいる意味のわからなさ。
しかし、戦闘はおもしろい。
私のようなアクション下手にはスタイリッシュな戦闘など至難の業すぎるが、ちょっとかっこいい感じに動けると嬉しくなる。
ファントムソードが解禁されると、種類によって違ったアクションを堪能できる。
アクションが得意なら、レベルも関係なくより戦略的に戦闘を楽しめるはず。
グラディオラスが『ヒスゴリ』と呼ばれるわけ
ちまたでは、グラディオラスは『ヒスゴリ』という愛称で親しまれて(?)いる。
哀れなことに、割と不人気なキャラクターである。
この愛称は、“突然ヒステリックにキレ始める筋肉”からきている。
当初私は、生存率が高いので頼りにしていた。
だというのに、急にブチギレられ…「あぁ、これがヒスゴリか」と痛感。
それ以降、頼りになどしていない。
ノクティスの態度もよくはないかもしれない。
だが、年相応ともいえるのでは?
ただぶっきらぼうで不器用で、反抗期がちょっと残ってるだけの心根の優しい青年だというのに。
なんなんですかゴリラは。
あちら(※バイオ)のゴリラとはえらい違いだ。
作品を完成させるコンテンツ【DLC、映画、アニメ、小説】
急に王都が陥落。
急にゴリラが離脱。
急にイグニスが走れなくなる。
急にプロンプトがカミングアウトしてくる。
なんのことだかわからないでしょう。
私はわからなかった。
FF15の物語展開は、すべてが唐突すぎて置いてきぼり感がすごいのだ。
この置いてきぼり感を埋め合わせるために、DLC、映画、アニメ、小説を確認しろというのだ。
これらを網羅してやっと完成する作品である。
DLCなんかはもともと本編発売後に発売する予定で作られたという話さえある。
離脱、走れない、カミングアウト、ついでにアーデンを知りたければ金をつぎ込めと。
これだから黒歴史だと言われてしまうのだろう。
だが現在は、ほぼすべてネットで確認可能。
【時系列】
アニメ→映画→本編(※映画と本編の序盤が同時期)
【関連コンテンツの確認タイミング】
アニメ:本編を遊ぶ前
4人の過去
DLC:本編クリア後
本編中のできごとと、アーデンはなんでアーデンなのか
映画:本編クリア後
4人が発ったあとの王都
小説:本編クリア後
本編との分岐的なストーリー
が、いいかなぁと思うが、私はすべて本編クリア後に確認。
でも混乱はしなかったため、時系列を気にしないのであればどれから確認しても大丈夫。
【アニメ】ノクティスが仲間達と、どんな経緯でいまの関係性を築いたのか
1話15分で観やすい。
アニメを観てもゴリラの好感度は……どう足掻いてもヒスゴリである。
なんでそこでそのように荒ぶるのかはなんとなく理解したが、言い方ってものがあるだろう。
プロンプトのエピソードで、ゲーム本編で話していた小学校と高校が登場。
アニメの世界観がもはやすごい。
- 街並みや学校が日本
- 文字も日本
- 城や壁の外が洋風ファンタジー
- 名前も洋風
ブレンドされまくってて大混乱。
【映画】ノクティスたちが発ったあと、王都が陥落するまで
映像が素晴らしかった。
戦闘シーンは、某“星の闘い”映画を彷彿させるようなかっこよさ。
ノクティスたちが発ったあとからの話であり、主人公は違うキャラクター。
それと、本編でほとんど絡みがなかったルナフレーナが深く関わってくる。
それはうれしいが、ルナフレーナがゲームほど可愛くない…。
さらには声優もなぜか違うし、セリフが全部棒読みすぎて気になってしょうがない。
ついでにレイヴスも…ちょっと残念。
でも内容はしっかりつくられていたため、満足はできた。
【DLC】離脱、走れない、カミングアウトの理由と、アーデンはなんでアーデンなのか
エピソードイグニスを推す方が多い印象。
そんなに勧められちゃ気になるから、動画を観てきた。
……これはイグニスが最推しとなるのもうなずける。
ゴリラとは次元が違いすぎた。
【小説】これこそDLCにするべきだったノクティスとルナフレーナの話
この小説こそDLC…どころか本編に組み込んでくれたほうがよかったとすら思う。
でなければ、分岐でもいい…。
本当に、せめてDLC。
正直なところ、ほかのどのDLCよりも一番映像で観たかった内容となっていた。
どこまでも惜しいな…FF15は。
ダークファンタジーだとでもいいたいのか?
そう、『チャプター13(13章)』は薄暗いタワーをノクティスがぼっちで攻略しないといけない。
雰囲気がもう怖いのに、アーデンがいちいち煽り散らかしてくる。
しかも、そこら辺に転がってる敵の残骸が急に足にしがみついてくる始末。
すっげぇ絶叫した。
私は極度のビビりであり、FF6では幽霊船、PS1版FF7では黒いのが徘徊してるニブルヘイム&神羅屋敷がすでに恐怖だった。
とはいえ、さすがにジャンプスケアはなかったぞ?
なんでFF15は急にホラーゲーム化したんだ?
FFにそんな要素などいらない。
残骸に慣れることなどなく何度も発狂しながら、やっとの思いでタワーを攻略。
あまりにもビビっため、どうしても語りたかった。
ふぁんたじーについていける?合う人・合わない人
★こんな人に合うかも!
- 補足コンテンツも合わせて壮大な物語を味わいたい
- 仲間との連携・ファントムソードで多彩な戦闘を楽しみたい
- 車を運転・釣り・キャンプをしたい
★こんな人には合わないかも…
- ファンタジーに現実要素はいらない
- 一本ですべてがわかる物語が好き
- 移動が不便なゲームはいや
『FF15』まとめ
すべて補完できていたら、もっと化けたはずの名作だった。
黒歴史といわれたFF15だが、アニメ・映画・DLC・小説、そのすべてが揃うと『切なく壮大な一生もののストーリー』に変わる。
これで小説に書かれた部分に分岐できるマルチエンディングを採用してくれれば、さらに素晴らしい作品だったと個人的には感じた。
全体的に惜しい。
しかし、FFに全く触れたことのない我が息子(当時小学生)すらもチョコボと車と釣りにハマり、しばらくコントローラーを返してくれないくらいには楽しんでいた。
それから写真。
この写真を使って、『壮大なカップヌードルのCM』みたいなエンディングを生み出している方がいらっしゃった。
ものすごく笑えた。
だからこそ、全部拾って遊んでほしい作品でもある。


