リトルナイトメア1・2を遊び、見事にハマったために購入した。
過去作に比べて怖さがマイルドになったと言われているが、怖がりにとっては十分に恐ろしい。
それでも遊びたくなるのが、このシリーズの不思議な魅力だ。
新しい舞台に新しい主人公が採用されているため、初めてでも入りやすい。
だが、【サウンド・オブ・ナイトメア】を知ることでより深く繋がるため、さらに楽しめる。
リトルナイトメアの世界を知って、ぜひハマりこんでほしい。
※重大なネタバレなし。
シリーズ初の2人協力プレイに対応した待望の3作目【リトルナイトメア3(LITTLE NIGHTMARES3)】。
過去作同様にセリフや字幕はほとんどなく、環境や演出でストーリーを感じ取るスタイルは健在。
相変わらず、不気味で美しい世界が広がります。
しかし、主人公は初登場の“ロゥ”と“アローン”。
新しい舞台、新しい恐怖が待っている本作は、初めての方も楽しめる作品に仕上がっている。
【発売】
2025年10月10日
開発/Supermassive Games(イギリスの開発会社)
■DLC:エキスパンションパス
・追加チャプター/Secrets of The Spiral
・追加チャプター/海岸
・フェリーマン衣装セット
※全配信済
【プラットフォーム】
PlayStation4/PlayStation5/Nintendo switch/Nintendo switch2/Xbox Series X|S/Xbox One/Steam
▶関連記事:前作と前々作の絶望を味わいたい!ゲーム【リトルナイトメア1・2】のネタバレなし感想は、こちら。
変わらない悪夢の魅力
独特な不気味可愛い世界観は健在で、作り込みも素晴らしい。
しかし、リトルナイトメア1・2に比べると恐怖やボリュームが控えめになったと感じる人もいるようだ。
リトルナイトメア3は、開発が『Tarsier Studios』からホラーの名門『Supermassive Games』へバトンタッチされた。
開発会社が変わったことで「独特の雰囲気が壊れるかも?」という世間での懸念が、少し当たっているかもしれない。
だが、私にしてみればそんなのは杞憂だった。
怖いものは怖いため、息子にプレイしてもらっている。
ちょっとファンタジー味がプラスされたようなステージもあったが、やっぱり病院は怖いのだ。
リトルナイトメア3の“ボリューム”と“恐怖”
1周クリアにかかる時間はリトルナイトメア1・2と同じくらいである。
だが、ギミックやボスの攻略に関しては確かに難易度が下がったように感じた。
ギミックを解くための手間が格段に減ったのだ。
複雑そうなギミックも、弓矢とスパナでだいたい解決してしまう。
この辺がボリュームの薄さを感じさせるのかもしれない。
恐怖についても、リトルナイトメア1・2と比較すれば減少はしているかもしれない。
リトルナイトメア3には、学校の先生並みにしつこく追いかけてくるボスが存在しない。
とはいえ、個人的にはちゃんと怖かった。
リトルナイトメアは基本的に息子がプレイするため、観ている分には余裕である。
そうして錯覚を起こした私は「自分でもできる!」と思い込み、息子が1周クリアしたのちに2周目を自分で始めた。
操作キャラクターを切り替えるのみで、内容は同じである。
にもかかわらず、近くにおちゃらけた息子がいないとまともにプレイできなかった。
内容がわかっていようと、観ているだけなのと自分でプレイするのとでは雲泥の差なのだ。
さすがに【バイオハザード】や【サイレントヒル】、【サイレン】などの恐怖まではいかない。
それでも、絶望的に怖がりであればリトルナイトメア3もちゃんと恐怖である。
シリーズ初のオンライン協力プレイ:ロゥとアローン
リトルナイトメア3最大の特徴は、2人協力プレイだろう。
もちろん1人でもプレイ可能。
■ロゥ
ペストマスクを思わせる鳥のようなマスクをかぶった少年。
『弓』を使ってテクニカルに立ち回る。
■アローン
ガスマスクのようなものを被った少女。
『レンチ』を使って道を切り開く。
【リトルナイトメア1・2】と同様に、彼らは何者でどこから来たのかは語られない。
しかし、物語を進める中で見えてくる2人の関係性や結末から目が離せないこと間違いなし。
……ただ、協力できるといっても難易度が下がることはない。
タイミングがシビアなものが多く、うっかりミスが命取りになることもある。
協力するはずが、“足の引っ張り合い”になる可能性もあるのだ。
ある意味、ソロプレイよりも“緊張感”が増すかもしれない。
ソロプレイ時のAIがときどきポンコツ
ソロで遊ぶ場合は、最初にロゥかアローンどちらを操作するか選択。
もう片方はAIとなって自動で動いてくれるが、ときどきポンコツである。
序盤ではそれとなく導いてくれてる感があったが、プレイヤーではなく相棒が奈落へ落ちていったりする。
「おまえが落ちるんかーい」ってツッコミたくなる。
さらに、相棒とタイミングが合わず、やり直しになることが多かった。
あまりにも続いてちょっとイラッとしてしまったが、なんだかんだ和んでしまったりと意外な癒しも与えてくれた。
ポンコツな相棒……これには既視感があった。
そう、【ドラゴンズドグマ】のポーンだ。
ポーンも奇行を繰り広げた挙句に落ちていくなどザラである。
大混乱している相棒を見るのもまた一興……かもしれない。
空間把握とわかりづらさが1番の敵
リトルナイトメア1・2も初見はまず失敗してきたわけだが、リトルナイトメア3も初見殺しが多い。
それでいてやっぱり奥行の距離感がつかみづらい。
息子は空間把握が人一倍苦手なのか無駄にスティックを動かしているのか不明だが、ギミックでもなんでもないところでの落下や攻撃の失敗が多かった。
アクション対象となるアイテムやオブジェクトも少しわかりづらい。
だがこれは、設定で“強調表示”できるため、少しはマシになるかもしれない。
タイミングや判定がシビアであることも変わりない。
もはや、シビア判定なのかバグなのか謎な場面も存在した。
たとえば、上に通路が見えている。
通路へ移動するために机に登ろうとしても、机を掴んでくれない。
相棒もなにかヒントをくれるわけでもない。
そのため、ほかに方法があるのかもしれないと思って、行ったり来たりを繰り返していた。
すると、相棒が急にさっきから試していた机に登り始める。
……なんなんだろうか。
なんでもないところで詰まることが何回かあった。
多様なロケーション
リトルナイトメア3の舞台は『スパイラル』である。
これまでのシリーズ同様、悪夢を具現化したような統一感のない複数のエリアで構成されている。
吹き荒れる砂嵐と巨大な石造りの建造物が特徴的な『ネクロポリス』を始め、『キャンディ工場』や『カルネヴァーレ』など、一見子どもが喜びそうな施設に訪れる。
だがその実態は、想像を超えてくる世界だ。
どのエリアにも“ボス”キャラクターが存在する。
決して悪意があるわけではない純真無垢な存在から、あからさまな悪意があるキャラクターまでさまざまだ。
考察の余地を残すストーリーテリング
このシリーズが人気を誇る最大の魅力は、一切のセリフがないこと。
リトルナイトメア3も、物語は環境演出とキャラクターの行動のみで語られる。
なんの説明もなくスタートするのがリトルナイトメアだが、キャラクターや各エリアのオブジェなどを観察することで見えてくるものもある。
「これにはどういう意味があるんだろう?」
ゲームを楽しみながら、ストーリーの意味を考える楽しさもあるのが醍醐味である。
シリーズの核心【サウンド・オブ・ナイトメア】で深まるストーリー
リトルナイトメアをより深く楽しむため、ぜひ知っておいてほしいのがシリーズ公式オーディオドラマ【サウンド・オブ・ナイトメア】との繋がりである。
リトルナイトメアシリーズはすべて『ノーウェア』と呼ばれる、子どもの悪夢やトラウマが具現化した世界が舞台となっている。
- 【リトルナイトメア】:モウ
- 【リトルナイトメア2】:ペイルシティ
- 【リトルナイトメア3】:スパイラル
3つとも『ノーウェア』に存在する場所なのだ。
【サウンド・オブ・ナイトメア】の舞台は『現実』である。
【サウンド・オブ・ナイトメア主要人物】
■悪夢を見る少女“ヌーン”
・カウンティ精神病棟に入院
・悪夢に悩まされている
■カウンセリングを担当する医師“オットー”
・ヌーンが見る悪夢と、幼い頃に消えた姉“シィシィ”が語った悪夢に共通点を見つける
・ヌーンを利用し、自身も『ノーウェア』に行くことを目論む
リトルナイトメア3のステージに用意されている『精神病院』や、ロゥの過去。
これらを【サウンド・オブ・ナイトメア】と照らし合わせると、とても深い繋がりが見えてくる。
ネタバレサイトや動画も充実しているため、検索してみるのもおすすめ。
単体で楽しむこともできるのに、すべてが揃うとこんなにも深く繋がるのだ。
独特な世界にハマれる?合う人・合わない人
★こんな人に合うかも!
- ステルスゲーが好き
- 考察が好き
- 協力プレイが好き
★こんな人には合わないかも…
- 長時間楽しめるゲームが好き
- 奥行きのあるアクションやシビアなタイミング判定が苦手
- ホラーが本気で無理
『リトルナイトメア3』まとめ
人によっては物足りなさを感じるかもしれないが、個人的には大満足だった。
いよいよDLCもすべて配信された。
リトルナイトメアシリーズが好きであればもちろん、気になっている貴方も。
これが1番最初でも楽しめるため、おすすめである。


